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都市化するパリの街並みと画家たち

後期印象派の画家たちが活躍した時代は、パリの街並みが急速に都市化しはじめた時代であったと言われています。都市化することで見慣れない街並みに変貌と遂げていくパリの姿に、後期印象派画家ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌらは、失われていく自然や野生を求めそれぞれの理想を描けるような地方に移住していったようです。その様子は彼らの作品からも読み取ることができ、ゴーギャンは自然の美を求めるとともに南海に向かい、そこで暮らす自然体の人びとの生活を温かみのある色使いとタッチで描くようになります。後期印象派の画家たちが都市化する街並みに不安を抱いていたように、おそらくはパリに住む人びとの多くもそのような不安を抱えていたのではないでしょうか。