Uncategorized

世紀末の美術

その名の通り世紀末に登場する美術様式として「世紀末美術」は、見る者に世紀末の期待感や不安感などを感じさせる作風でもあります。代表的な画家の作品にクリムトの「接吻」などがありますが、クリムトの作品には生身の人間であるがゆえの性や感情、科学、神秘などが入り混じったような印象を受けるのは、まさに世紀末を表現しているようにも思えるのです。世紀末を象徴する画家として紹介されるにふさわしいクリムト作品のほかには、ムンクの「叫び」、ミレイの「オフィーリア」、ルドン作「キュプロス」などが、世紀末に登場するにふさわしいと専門家たち称する画家たちであります。彼らの作品は世紀末という時代の流れのなかで、人びとの揺れ動く内面を描きだしているようにも見えます。