デザインをする際の配色選びで最も重要な要素が「トーン」です。トーン(色調)とは、明度と彩度の組み合わせで表すことのできる「色の調子」のことです。同じ色相であっても、トーンによって色の印象は大きく変わります。

例えば、明るいトーンは「若々しさ」や「優しさ」、暗いトーンは「厳格」や「大人」といった印象を読み手に与えることができます。この印象の違いは、配色を考える際の大切なポイントとなります。配色とは、2色以上の調和の取れた組み合わせのことで、デザインの目的や用途を考えた上で、同じトーンかそれに近いトーン内で色を選定することが基本となります。 

次に、色が持つイメージを上手に使いデザインを制作していきましょう。なぜなら、色にはイメージを膨らませたり、感覚をコントロールしたりする効果があるのです。そのため、制作物や資料の目的や役割を把握した上で、それを達成するための最適な色を選ぶ必要があります。

まず、色は「暖色」「寒色」のように温度で分類できます。一般的には、太陽や火などを連想させる赤を中心とした暖色と、氷や水を連想させる青を中心とした寒色、さらに温度を感じさせない緑系や紫系の「中性色」があります。中性色は、組み合わせる色によって印象が左右されると言われています。 

また、色に対する感情には、「好き、嫌い」「きれい、汚い」のような主観的な感情である「表現感情」と、「重い、軽い」「暑い、寒い」のような客観的な感情である「固有感情」の2つがあります。表現感情は人により異なるので予測することは難しい場合が多いですが、固有感情はある程度共通しているため、色を考える際には固有感情を利用していくと良いでしょう。 

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